Claude Duet は、公式の発表記事が想定する利用者を「専門職と小さな会社の経営者」としているとおり、仕事のためのエージェントです。ただし研究プレビューの段階では、会社として使う前に確かめておきたい点がいくつかあります。以下は公式の情報をもとに、当サイトが情シス・経営者の目線で整理したものです。
1. Team・Enterprise は対象外
研究プレビュー中、Team プランと Enterprise プランは対象外です(公式の製品ページ・ヘルプ。提供予定とされているが時期は未公表)。つまり今使えるのは個人の Pro・Max アカウントだけで、会社の管理画面からのシングルサインオンや、管理者による一括の制御の下では使えません。
2. 個人のアカウントに会社のデータをつなぐ形になる
Duet の価値は、メール・カレンダー・会計・契約などをつないで初めて出ます。研究プレビュー中は、それを個人のアカウントで行うことになります。社内の規程で、個人のサービスに業務のメールや会計のデータをつないでよいかを確かめてください。
3. データの扱いで公表されていないこと
- Duet 固有のデータ保持の期間
- Duet でのやりとりが学習に使われるかの扱い
- 安全設計の詳しい資料(「数日中に公開」と予告のみ)
Claude 本体のプライバシーの設定は Duet にも関わりますが、Duet 固有の説明は2026年10月22日時点で見当たりませんでした。
4. メモリは「切っても残る」
Duet は Claude のメモリを使い、追記もします。コネクタを切っても、それまでの会話で得た情報のメモリは残ります(公式ヘルプ)。退職・異動・委託の終了のときに、つないだアプリを外すだけでは情報が消えない点に注意が必要です。過去のやりとりの検索は、Claude と同じ設定(Settings の Memory にある「Search and reference chats」)で止められます。
5. 承認の線引きは決められている
送信・支払い・署名・削除の前には必ず承認が入り、有価証券の売買・口座間の送金・他人のアカウントへのアクセスは承認してもしません(承認と安全性の記事)。社内で決めるべきなのは、誰がどこまで承認してよいかです。
6. Microsoft 365 を使う会社はまだ効果が出にくい
Microsoft 365 はまだつなげません(公式ヘルプ)。Outlook と Teams が中心の会社では、朝のブリーフの元になるメールと予定を Duet が見られません。
導入前の確認リスト
| 確認すること | 理由 |
|---|---|
| 個人アカウントで業務データをつないでよいか | Team・Enterprise が対象外のため |
| つなぐアプリの範囲 | 見張る範囲が広いほど情報が集まり、利用上限も早く減る |
| 承認する人と範囲 | 送信・支払い・署名・削除は承認が前提 |
| やめるときの手順 | コネクタを切ってもメモリは残る |
| データの扱いの公表待ち | 保持期間・学習の扱いが未公表 |
日本ではまだ使えないため、今のうちに Claude 本体でつなぎ方と承認の決まりを作っておくのが現実的な準備です(日本で今やること)。